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〜 京王1000系リニューアル記 〜

物質応用化学科 1年 7115番 千田 治朗

1. はじめに

 最近、約20年前の車両をリニューアル工事する会社が増えてきており、中には新車以上に性能の良いリニューアル車が出てきている(例:05系ワイドドア車,15000系)。そんな中、あまり注目されてこなかった京王井の頭線にも、リニューアル工事をした車両が出てきた。それが今回紹介する京王1000系である。



写真1 吉祥寺にて


2. 車両説明

 井の頭線としては初の20m車で、1000系という形式は2代目となる。
 車体はステンレス車体で、台車部分は京王8000系と共通設計としている。前面は、従来車の京王3000系のイメージを引き継ぎながらも、前面に貫通扉を設置した。2M3Tの5両編成で、モーターの出力は180kwと高出力とし、中間のT車である3号車にもパンタグラフを設置している。1,2次車の10本は電装品が2種類あり、奇数編成は東洋電機製のGTO素子インバータで、偶数編成は日立製作所製のIGBT素子インバータとなっている。第11編成からは3M2Tとなり、パンタグラフはシングルアーム式に変更する等の変化が見られる(後に1,2次車もシングルアーム式に変更)。また、井の頭線では初のLCDモニター(トレインビジョン)搭載の21編成以降の車両も登場した(最初は1画面であったが後に2画面に変更)。


3. 車両の老朽化

 VVVFインバータの寿命は約20年といわれ、既に製造されてから20年が経過している第1編成をはじめとした初期車は老朽化が進行していた。また、第10編成までのMT比は2M3Tで180kwの大出力モーターを採用したのは第2項目でも述べたが、その特性が影響し、雨天時に空転・滑走が起こりやすい車両でもあった。対策はしていたものの、老朽化と相まってリニューアルがとうとう開始されたのである。


4. リニューアル後の変更点

4.1 ドア交換

 筆者自身も一番驚いたのだが、最初に注目すべき箇所はドア部分であろう。ドア窓がJR東日本のE233系に似た複層ガラスのものに交換されている。京王N5000系の試験的なものなのかは不明である。



写真2 ドア回り


4.2 内装

 全体的にいえることは、井の頭線沿線の自然をモチーフにしたことである。壁には桜、座席にはアジサイを、床には神田川、カーテンには新芽といった、井の頭線沿線の風景をイメージした模様に変更されている。



写真3 壁に描かれた花びら


4.3 快適性の向上

 座席端の手すりが仕切り板に変更され、新たに座席中間部に手すりを設置した。そして今までとはデザインの違うLCDモニターを各ドア上に2つ設置し、更に各車両に車いす、ベビーカースペースが設けられた。自動放送も新たに追加された。



写真4 ドア上のLCDの様子


4.4 新型VVVFインバータの導入

 第2項で取り上げた東洋GTOや日立IGBTから東洋IGBTに一新された。


5. まとめ

 このリニューアルは、1,2次車の全10編成が2018年度までに行われる予定であり、ゆくゆくは3次車までの編成も新車同様になっていくであろう。京王線もN5000系が登場し、最も今京王が熱くなっている時である。
 そしてこれを機に、井の頭線や京王線に乗りに来て頂ければ幸いである。


参考文献
  • 鉄道ファン 平成17年6月1日発行 6月号 特集ページにて 2017年8月参照
  • 京王ニュース28年5月号 2017年8月参照
  • 京王線 井の頭線 応援歌 No803 驚き! 1001Fの車内新光景
    http://keioline-5701.seesaa.net/article/436622984.html 2017年8月参照



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