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交通システム工学科3年 5012番 伊藤 諒 |
1. はじめに 今回、この記事では新型車両というテーマのもと、房総で運航しているいすみ鉄道のいすみ300型、いすみ350型、キハ20 1303、小湊鉄道の里山トロッコの車両について述べていく。 2. いすみ鉄道とは まず、車両の紹介の前にいすみ鉄道の路線について紹介する。いすみ鉄道は旧国鉄木原線を引き継いだ第三セクターの会社であり、いすみ線は千葉県いすみ市大原から大多喜町上総中野までを結ぶ全長26.8kmのローカル線である。 写真1 いすみ鉄道路線図 3. いすみ300型 まずいすみ300型(写真2)について述べていく。いすみ300型は新潟トランシスで制作されたNDCシリーズの一つである。この列車はいすみ200型の置き換え車両として2012年に運行が開始された。車内はセミクロスシート(写真3)を採用n器は方向幕方式、側面の行き先表示器はLED方式となっている。また車体に関しては、従来の15メートル車から18メートル車に拡大し、従来朝夕の通学列車が2両編成であったところ一両での運用が可能になり、置き換え車両の減車が可能になった。 写真2 いすみ300型 写真3 いすみ300型の車内 4. いすみ350型 次に、いすみ350型(写真4)について述べる。いすみ350型は新潟トランシスで制作され、いすみ300型と同じくいすみ200型置き換え車両として2013年に運行を開始された。基本的性能はいすみ300型と同じだが、いすみ300型との違いは通勤時間帯に対応するため、ロングシート、トイレ設備がない(写真5)ことが挙げられる。また車体の前面はキハ52をモチーフにして作られた。 写真4 いすみ350型 写真5 いすみ350型車内 5. キハ20 1303 キハ20 1303(写真6)はいすみ200型の置き換えとして2015年に運用を開始した。このキハ20 1303も新潟トランシスで制作された。この車両は先述のいすみ300型といすみ350型の両方の性格を持ち、車内(写真7)はクロスシートとトイレの設備がある。車内はいすみ300型、顔などの車体外部(写真6)はいすみ350型という両方の側面を持つ車両である。最大の特徴は外部塗装(写真8)を懐かしい国鉄時代、昭和の再現として、国鉄一般色であるオレンジ色とベージュのツートンカラーに塗っているところである。 写真6 キハ20 1303 写真7 キハ20 1303車内 写真8 キハ20 1303車体側面 6. 小湊鉄道とは 次に小湊鉄道の話に移る。小湊鉄道線は千葉県市原市の五井駅から上総中野駅までを結ぶ全長39.1kmの非電化路線で、駅舎、車両など古い雰囲気をもつ路線である。 7. 里山トロッコ 里山トロッコとは2016年に運行を開始した観光列車で、日本の原風景である里山の景色の中を現代版SL(ディーゼル機関車)でトロッコ車両を引き走る列車のことである。次に車両についての紹介であるが、けん引機関車のDB44(写真9)は小湊鉄道で活躍した4号車、大正12年製のC型コッペル蒸気機関車を現代版でリアルに再現。ボルボ製クリーンディーゼルエンジンを搭載している。また、小湊鉄道の倉庫で眠っていた大正時代の汽笛を磨きそのまま搭載。煙突からは発煙装置による煙が出るほか、ドレンコックからもエアーの噴出が可能となっている。概要を表1に示す。
写真9 DB44 すべての車両の天井は、その大部分がガラス張りであり、空が見えるようになっている。中間2両の展望車(写真10)は、窓がなく、外の空気を感じることができる。1号車と4号車(写真11)には窓があり、エアコンも装備されている。座席の脚部分は、厚い鉄板をくりぬき安全性を高めたオリジナル品、座面には天然木を使用した4人掛けのボックスシートになっている。主な概要を表2に示す。 表2 トロッコ車両の概要
写真10 展望車 写真11 展望車車内 写真12 1号車 写真13 4号車車内 8.おわりに 先述のように房総地区には様々な個性的な新型車両が登場している。みなさんもぜひ房総地区に旅行に行かれてはいかがだろうか。 9.参考文献
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