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阪神電気鉄道 5700系について

交通システム工学科 1年 7097 松本 渉平

1. 概要



写真1 5700系(尼崎駅にて)

 5700系は、阪神電鉄の普通列車用車両としては20年ぶりの新形式車両である。ステンレス製で、塗装は阪神普通列車の伝統である「カインドブルー」が配色された。また、ジェットカーにおいては13代目の車両となった。


2. ジェットカーとは

 ジェットカーとは、阪神電鉄の普通列車用車両に付けられている愛称で、現在5000系、5500系、5550系、5700系の4種類が運用されている。
 阪神電鉄本線は、平均駅間距離が1キロと短いが、その中を直通特急、阪神特急、区間特急(梅田方面行のみ)、快速急行、急行、区間急行と、6種類もの優等列車が走行しており、普通列車がゆったりと走っていると、列車本数の増便が困難になったり、ダイヤの乱れの原因になったりしてしまう。
 そこで開発されたのが加速度4.5q/s2を誇る5001形(初代)で、この高加速度が「ジェットカー」と呼ばれている所以である。



写真2 5000系(尼崎駅にて)




写真3 5500系(尼崎駅にて)




写真4 5550系(杭瀬駅にて)


3. 特徴



写真5 ドアボタン(尼崎駅にて)




写真6 椅子(尼崎駅にて)

 この車両の特筆すべき点は2つだ。
 まず1つ目が半自動ドアである。これは寒冷地などで、長時間停車する車両が車内の保温のため乗客自身がボタンを用いたドアの開閉を行うシステムである。阪神本線の普通列車は待避で長時間停車をする場合が多いため導入された。
 2つ目は「ちょい乗りシート」と呼ばれる椅子である。これは通常の椅子では高齢の方が一度座ると立ち上がるのが大変、という声を受け、座面が通常より高い椅子を各座席の両端に配置したものである。

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